日立 FLORA W220 NC1(PC8NC1)
2004年製のビジネス向けB5サブノート。
CPUはCeleron800MHzと非力だが、交換が容易なCDドライブ、DELL等の他PCから移植可能な内蔵無線LANスロット、PCカード、CFカード、IEEE1394等々拡張性が異様に高い。
しかも、時代を先取りしたワイド液晶を搭載しており、見劣りしない。
公式ではオンボード256MB+増設スロット1:MAX512MB=768MBとなっているが、こちらで検証した結果、オンボードではなくキーボード下に隠しメモリスロットがあり、計2スロット搭載、各最大1GB、合計2GBと、当時のPCではここまで増設可能な機種はなかったのでは?と思うほど余裕を持って設計されている。
同型の家庭向けラインナップ「Prius」では「PriusGear 150H」シリーズとして発売された。
上記の通りベタ褒めしたが、バックアップ用内蔵電池が切れてしまったようで(バッテリパックもとっくに消耗)、コンセントから外すとシステム時計がリセットされてしまうようになり、使いにくくなっていたので、分解することにした。
まず、本体裏面の外せる部品、ネジをすべて外す。(矢印のあるなし関わらず)
メモリスロットカバーやCDドライブの下にもネジがあるので外す。
液晶パネルのヒンジカバーを外す。バッテリのあった場所からヒンジのツメが見えるのでマイナスドライバーでツメを外す。引っかかりがとれたら液晶パネルを全開にして、表からヒンジカバーを手前に引くと外しやすい。
ヒンジカバーと一体になっているスイッチパネルは、かなり短いケーブルで本体と接続しており、キーボードの取り外しと同時に行う形になる。スイッチパネルの周囲が軽くツメで止まっているのでこじりながらキーボードごと持ち上げるとよい。
キーボードも左右4カ所がツメで押さえられていて非常に外しにくいが、外れかかったスイッチパネルからキーボード上部裏面に指を入れて真ん中を押し上げると外しやすい、かも。
キーボードをめくると、なにやら怪しげなカバーがある。これも外す。
カバーの下に隠しメモリスロットを発見!PC2700規格で256MBがついているが、これを機に1GBへ換装する。
液晶パネルを外すためにヒンジ部のカバーを外す。ヒンジとカバーのすき間にマイナスドライバーを差し込んでテコの原理で押し開けた。
液晶パネル-本体間のケーブル類はすき間が小さく入り組んでいるので外す前に写真を撮っておく。元に戻すとき重宝する。
液晶パネルを引き抜き、本体上面カバーを外す。上面カバーは全体の数カ所がツメで止まっているので、折らないように気をつけながら外す。マイナスドライバーでは傷をつけてしまいやすいので、プラスチックのヘラがよい。下面を外へ膨らませながらヘラをスライドさせると外しやすい。内蔵バックアップ電池に到達して、ようやく分解終了。ファンの清掃でもここまで必要。
使用されていた電池はタブ付きCR2032。タブ付き電池はここでは簡単に手に入らないので市販の電池を使用する。
電池に直接ハンダ付けするのは危険なので、今回はリード線を電池の表面にアルミテープで貼り付ける方法にした。アルミテープは台所用の防水シールを拝借。
これだけでは剥がれる可能性もあり、また、周囲との絶縁も必要なので、ビニールテープを引っ張り気味に巻き付けて熱伸縮チューブの代わりにする。完成!
バックアップ電池を元の場所に取り付ける。もともと両面テープで固定されていた。
たまたまテスターがなかったため導通チェックができなかったので、仮組をして起動を確認する。以前と同様起動時にBIOSがクリアされたためセットアップを促すメッセージを表示して起動した。
時計を調節して、いったん電源アダプタを外してしばらく放置。
再度、起動してBIOSを見てみる。バッチリ動作しているようだ!
あとは、逆の順番で組み立てていく。組み立て後OSの起動も問題なく、システム時計は正確な時間を表示してくれた。
全体的にみて、分解・組み立てより、電池の加工(思いつくのに)に時間がかかった。(最初ハンダ付けしようとしたが全然ハンダがのらなかったのと、加熱は危険だと分かっていたので止めた。)
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