NEC LL550/5
電源ケーブルを動かすと通電が不安定になるということで入院。
電源アダプタ側には異常が見られないため、コネクタ部の接触不良と判断。修理のため分解に入ります。
①本体を裏返し、ネジを8本外す。6本が外周、中央に一本、バッテリースペース内に一本。ちなみにこの機種は、ほぼすべて同じサイズ・長さのネジで組み立てられているため分解中の管理が楽でした。
②表面に戻して画面を開き、キーボード上部の電源ボタンのあるパネルを外す。電源ボタンの下あたりからめくりあげるようにすると外れます。
③キーボードを手前へ裏返し、基板側ロック機構を解除してフラットケーブルを外す。
④CD-ROMドライブを取り外す。ネジ一本で固定されています。
⑤電源ボタンの基板を外す。ネジ二本で固定されています。基板同士一体化したコネクタで接続されているので簡単に外れます。
⑥本体上部のネジ3本、キーボード下の中央近くのネジ一本を外す。
⑦NXパッドと基板を接続しているフラットケーブルを外す。こちらもロック機構。本体下側はバスタブ形状になっており、上側はNXパッドごと全体がスナップ機構で挟み込まれています。適当な箇所へ内装外し工具を差し込んでこじ開けます。下側のボディを外へ膨らませながら工具をスライドしていくとよいです。無理な力をかけるとプラスティックが欠けるので注意。
⑧上側全体のスナップが外れたら、画面を十分に開いて斜め上方向へ引きます。画面の下側の部分にもぐりこんでいる部分が若干干渉しますがプラスティックの柔軟性に任せて引き抜きます。
⑨CPUクーラーの取り外し。CPU周辺のネジ4本を外す。ファンの電源ケーブルは引き抜くだけ。
⑪画面と基板を接続しているコネクタはGNDがネジで止まっているので先にネジを外してから、コネクタはまっすぐ引き抜く。信号線はかなり細いのでケーブルを引っ張らないように!
⑫HDDの取り外し。ブラケットごと外してフラットケーブルは基板側を外す。
⑬手前のオーディオ・HDDランプの基板を外す。スピーカーを接続しているコネクタを先に外す。基板は電源ボタン基板とほぼ同じ外し方。
⑭CD-ROMスロットのブラケットを取り外す。
こちらもCD-ROMスロットのブラケット。
⑮本体下側とメイン基板を固定しているネジを外していきます。写真はCPUクーラー下の金具。強度を増すためかちょっと入り組んでいます。
⑯本体後ろのコネクタ部はネジ4本外します。今回さらにシリアル・パラレル・RGBのネジも外しました。外さなくてもよかったかも。
⑰写真のように手前から斜めに持ち上げながら手前に引き上げてメイン基板を取り外す。
やっと分解終了!難易度やや高めでしたが、ネジが統一されている点は評価できます。
故障の原因は赤丸が示すところのコネクタから基板へハンダ付されている場所のハンダが浮いてしまっていたため。
コネクタに差し込んだ状態でプラグに無理な力が加わるとこの故障が発生します。
頻繁に抜き差しをすると発生することもありますが、どちらかというと、差し込んだままバッグに直したり、持ち運んだりする方が故障の原因になります。面倒でも持ち運ぶときはすべてのケーブルを抜きましょう。
ハンダを付け直して修理完了です。メーカー修理の約1/10の費用で直りました!